FC2ブログ

さようなら、と君は手を振った/木原音瀬

2日連続でプロ野球観戦に行って来たニワカ日ハムファンあねこです。
今日は勝った~~~~~逆転!
そして帰って来てTVをつけたら、BLuckという北海道限定似非ビジュアルホスト系とうのたったアイドルグループが柔道着でくんずほぐれつしていてBL!と叫んだ。

新装版が出てやっと読むことができた木原さんのこの作品。
先にergoで読んでたけども、文字は文字の威力だなあと実感。

さようなら、と君は手を振った/木原音瀬/Holly NOVELS
お気に入り指数 ★★★★☆

【紹介文】
従兄弟の氷見啓介が田舎から上京してきた。なし崩しに面倒を見ることになった誠一は、
アパート探しを手伝いながらも、実は気まずい思いだった。十年前の夏、啓介に心酔した
誠一は、「高校を卒業したら迎えにくる」と約束したまま、戻らなかったのだ。相変わらずの
ダサいメガネ、髪形、服装にうんざりしつつも、誠一は再び欲望のままに啓介を抱くように
なる。しかし啓介は優しく受けとめるだけで…。


こうなっていたのか~~~~~~~~~~~!
ergoのコミカライズで表題作部分は読んでいて、でもラストが「え、ちょ、で、どうなの~!?」という美しくも煮え切らない終わり方だったので、とても気になっていたのです。

誠一視点の「さようなら、と君は手を振った」と、啓介視点の「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」の二作をセットで読んで初めてわかる話なのね~~。

「さようなら~」は誠一がとてもヒドい男なのですが、もう木原さんのヒドい男慣れしたのか、そんなにヒドく感じなかった。
それよりも「僕がどんなに~」の啓介のほうに、いわれのない怖さを感じた。
なぜか、啓介の切ない思いをストレートにそうと受け止められなかった。

誠一に本気になるのがこわいという啓介は、本来とても情の深い、愛に生きる性質なんだろう。
それを家庭の事情や自信のなさや、いろんなことで諦めることを覚えて、最初から手にしない、手にしても期待しないということになったんだろう。
「僕がどんなに~」のほうで啓介の内面がつまびらかにされると、そのこわさがじわじわくる。
叶わないと思っていた恋が叶って、それでも不安な啓介が、一見誠一に従順で献身的なようでありながらも、心の深いところではすごく歪んでいてエゴが強い男だと思って背筋がヒヤリとした。
大部分を占める優しく穏やかな啓介と、ほんの少し見え隠れする歪んで狂気を孕んだ啓介。
その二面性がまたゾクゾクする魅力なんだろうけどもこわかった。
「飽きたら、殺して」
この台詞にすごい情念を感じたなあ。

誠一が報われてよかったよ…と「さようなら~」では自業自得じゃ!とまで思った男の幸せを願ってしまったよ思わず。
でも子供のいるとこでセックスはいかんよ。
それをよしとしてしまったことは、誠一と啓介の罪だな……。
そこで貴之は「自分が一番じゃない」と思う種を植え付けられたような気がする。
優しくて穏やかな啓介が、それだけではないと思い知らされる。
なんかちょっと木原さんに足下すくわれた気分。

同時収録の、啓介の息子・貴之と柊の話「空を見上げて、両手を広げて」は、なんかすごくホッとした。
自分の父親が、男の恋人と暮らしていることがトラウマな貴之だけども、愛が欲しいと手放しでわめくだけ、父親よりはわかりやすいわ~。かわいいかわいい。
そしてやっぱり木原さんはオヤジが好きなのね…柊……。

読み終わってみて、貴之のことを思うと、誠一と啓介もうちょっとこう、親としてふるまえよ、と思わなくもない。

たぶん、私は啓介の解釈間違った、と思う 笑
もっと素直に読めば良かったのだろうけども、どうにもこうにも啓介というキャラが通り一遍ではなく清濁あわせのんだような、光と闇が混じり合ったようなかんじに思えてしまったのだな~~~~。

でもそのことで、木原さんの作品の中では読むべき一冊だなあと感じた。

「さようなら~」が最初に刊行されたのが2000年。
本作のあとに「箱の中」「檻の外」が書かれたこと。
それらを経て「美しいこと」や「無罪世界」や「FRAGIL」が生まれたこと。
その時系列を思うと、「さようなら~」は、それらの源流でもあるなあ、と感じた。
きれいで、歪んでて、時に憤り、人間の性が怖くなり、でも切なくて愛おしい木原ワールドの原点のひとつだなあ、と。

この本、大好きだけど、啓介がこええ。

comments

ほうほう。あねっこの感想を読むと、
つられて読みたくなってしまうよ。
貧乏なのと、読んでない本がコンテナひと箱分あるので、
ちと買い控えようかと思っていたけど、これは買っときます。
にんにん!

お前さんはまずコンテナいっぱいの積ん読本を読め~~~!
この話に関しては、私の解釈が間違っている自信があるので、思ったような内容じゃないと思っても勘弁して~。
どうして啓介がこわいのか、自分でもようわからん。読んだ感じのインスピレーションだなあ。
一読すると、木原さんにしてはぬるいラブものな印象なので、いつものようにどーんと沈んだりはしなくてすむよ!(褒めてます)

comment form

管理者にだけ表示を許可する

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

-

管理人の承認後に表示されます
プロフィール

あねこ

Author:あねこ
しばらくぶりにBLにハマりました。

■好物:年下攻、オヤジ受、ヘタレ攻、ツンデレ受、漢攻×漢受、襲い受、軍服、江戸~明治~大正
■BLダメツボ:ロリショタ受(攻めは大好き)、乙女受

★トンチキ企画参加してます!
20081121_630732.jpg

ただいま「素股」が登場するBLの情報を絶賛募集中!!!
◆随時更新の素股BLリストはこちら→

◆評価が★4~5作品まとめページはこちら→

コメント、ツッコミ、トラックバックはお気軽にどうぞ~!

*BL系サイトまたはブログであればリンクフリー
suejirou91★yahoo.co.jp(★→@)

最近の記事
カテゴリー(敬称略)
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
BL×B.L.People
★★★