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きみがいるなら世界の果てでも/榎田尤利

部屋の電気をつける前に、同人誌雪崩を踏んづけて滑って転んだあねこです。
ルコちゃん家を笑えなくなってきました。

小冊子付きを買いに走ったマンガ家シリーズ最終作。
やっぱりこのペアが一番好きだー!
「きみがいなけりゃ~」の感想をあげてないんですが、こっちをあげてしまえ!

きみがいるなら世界の果てでも/榎田尤利/ビーボーイノベルズ
お気に入り指数 ★★★★★

【紹介文】
俺のせいで東海林がダメになっちゃう!? ルコちゃんという愛称で人気上昇中のマンガ家・二木は、恋人同士となった今も変わらず、いっさいの面倒を東海林に見てもらっていた。お互いそれで良いと思っていたはずの関係だったが、次々と東海林にアクシデントが起きる。さらに高校時代、二木の世話を焼いていた男・甘利が現われ……。 きみがいなけりゃ息もできない――そんな二人の行き着く先は?



東海林達彦受難の巻。
肉体的にも精神的にもかーなーり!痛め付けられてます、東海林。

前作「きみがいなけりゃ息もできない」では、受のルコちゃんがあわあわ大変でしたが、今作は東海林が大変な目に遭っております。

デキあがっているカップルに降り掛かるのは、BLのお約束「心のすれ違い」。
オカン東海林×だめっ子仁木で納まったかのように思えた二人ですが、世界は二人だけのものじゃなかったんですね~。
画廊の次男坊の東海林は、仕事面でのステップアップを周囲に促され、いつまでも「仁木の面倒を見る」という大義名分が通用しません。
今までは自分と東海林の関係にしか興味ゼロだったルコちゃんも、ちょっと周りが見えてきて、立て続けに「いつまでも東海林に依存するな。東海林の負担を減らせ」的な忠告を受け、東海林がルコちゃんをかばってケガしたこともあり、「俺のせいで東海林がダメになっちゃう?」と思い始めます。
そして東海林のために東海林から自立しようとするルコちゃんと、ルコちゃんにいらないと言われて大ショックな東海林。相手によかれと思い、相手のために、とやることなすこと失敗しすれ違う。まるで「賢者の贈り物」だ。

どちらの視点からも描かれるので、ルコちゃんが東海林から離れてもなお東海林を思う切なさと、東海林がルコちゃん初めての拒絶にあいやさぐれていくさまは、読んでるこちらがやきもきして胸が痛い。
ルコちゃんは高校の先輩・甘利の元に身を寄せるが、同じように世話をされても東海林ではないという絶望を知るだけ。この甘利という男がまた、東海林と合わせ鏡のような存在。
それでも東海林のために東海林と離れようとしていたルコちゃんですが、漫画が描けなくて悩んでいた時に、甘利には「漫画をやめてもいいんじゃないか」と言われ、東海林にはやめるなといわれる。この時の「最後だろうから」と前置きして言った東海林の言葉が泣けたー。でもこの言葉で、ルコちゃんはやっぱり東海林じゃないと駄目だって気づくんだよね。

他の誰がいても東海林がいなければつらい。
それを自覚して、昔若くして亡くなった従兄弟・鳩子の幻影とさまよい歩くルコちゃんが何だかもう見てられないほどボロボロだ。滂沱です。
円陣さんの絵で脳内漫画が展開したよ!

前作でルコちゃんは「お前がいなきゃ息もできないんだよっ!」と言ったが、あの時点では本当に東海林がいなくなるなんて思ってなかったのかもしれない。もしくはいなくなったら自分がどうなるかわからなかったんだろう。
それは東海林も同じ。
「仁木が、俺がいない生活に耐えられる筈がないと思い込もうとしているのかもしれない」
東海林はどこかタカをくくっていたのかもしれない。仁木と離れる覚悟などないのに、帰って来るんじゃないかと浅はかにも思っていた自分を指摘され、気づく。

読み手は両思いであることをわかっているので、非常にもどかしいですが、隣りにいて当たり前という存在を一度解体して構築し直すというこの過程があってこそ、一見元通りな二人の関係がものすごく強くあたたかな絆で結び直されたものだと感じられる。
でき上がったカップルの続編、しかも「互いが互いでなければならない理由」をしつこく描くというのは難しいと思うのですが、ほんとうまく、より感動的にまとめてくれました。
榎田さんの力量をあらためて感じます。すげえ!

ルコちゃんがかわいくて、二人のやりとりがおもしろい濡れ場も萌えました。
仲直り濡れ場の中で、甘利の不遇が明かされます。さすがに東海林も同情を禁じ得ないですが、私もです。天然でとろくて時たま悩殺発言をするルコちゃんですが、無垢であるがゆえに残酷ですよね。
今回のタイトルもルコちゃんの東海林キラーな名言からでしたね。

テーマ的には重苦しいですが、前作同様ルコちゃんの天然っぷりとか、キャラたちの軽妙なやりとりで、ライトコメディの雰囲気です。
軽さと重さを絶妙のバランスでまとめられるのも、榎田さんならではだなあ。

出血大サービスでマンガ家シリーズの全キャラも出演。
シリーズのグランドフィナーレを飾るにふさわしい作品でした!
長々感想を連ねてきましたが、要はこれだろ。

楽しんだ!!!!ありがとう!!!!!!

comments

あねこさん すみません~!TB間違えまくりました~!(T▽T)
さ、削除してください・・・。

あらためまして、東海林は今回ほんとに気の毒でしたね~。
でもこんなひどい目に遭っても許せてしまう、まさにオカン!
この広い世界の中でルコちゃんとオカンがめぐり合えたのはまさしく天の采配としかいいようがありません。

そしてルコちゃんの名言にはほんと毎回しびれますよ・・・東海林、よかったね!!

いろいろご迷惑かけてすみませんがTBよろしくお願いします~。
あ、あとがーでぃあん本は私も感想書くつもりなのでとりあえず読まずに帰るね、ふふふ・・・♪

スマタ大使、あねこさん~!こんにちはー。

いやあこれ、本当に本当に良かったよぅ。私も後半の二木が憔悴して東海林を求めるところからずっと泣きっぱなしだったよ…うぉ~ん!

今回は東海林の不運オンパレードには気の毒だったけど、あねこさんの言うとおり、一度結びついた絆をもう一度固いものにするためには必要な処置だったのですよね。その辺りを鬱陶しくならずに書ききる力量はさすが榎田本でした。

もうルコちゃんに会えないと思うと寂しさも募りますが、きっとイタリアに行けば会えるだろう(笑。
TBいただいていきまーす^^

>ゆちゅ♪さん

TB迷走笑ってしまった 笑
直しておきましたよ~

ルコちゃん、東海林と巡り会っていなかったらきっと駄目人間の底辺を這いずり回ってるよね~~ほんと天の采配。
そして何でも出来る東海林だけども、ルコちゃんがいないと駄目なんだというところがBL的萌えどころですな。

のちほどTB返しにうかがいます!
ゆちゅ♪さんのがーでぃあん感想楽しみにしてます♪

>森さん

スマタ大使に任命ありがとうございます!

ほんと大団円でよかった~
前半、ルコちゃんがうじうじするあたりはちょっとイラっときましたが、後半の憔悴っぷりを見たらもう泣けてきて仕方がないです。きっとルコちゃんが女で男女ものだったら途中で本を始球式してるだろうけど。いやあんな汚い女は無理だろうそもそも。

ルコちゃんのうじうじも、東海林のちっぽけなプライドも、甘利のとばっちりも、茜さんの男前っぷりも、ぜんぶひっくるめて必要なことだったのですねー。

ルコちゃんは外国のほうが自由奔放になれそうだ。
のちほどTB返しに伺いまーす!

あねこさん、こんばんは!

本当に東海林が痛めつけられた今作でしたが、保護者の東海林・被保護者のルコちゃんで鉄壁の組み合わせに思えるカップルですが、二人だけだと不安定になり易いのが欠点ですね。

佐伯や茜、最終的には東海林の兄夫妻等、暖かく見守ってくれる周囲があるからこそ、カップルが安定する設定も面白いと思います。「BL=二人が良ければそれで良し」の結末が多いのですが、周囲の人に支えられて幸せを得られる事って、人間関係構築の基本ですからね。そう言った面でも今作は、二人だけでは無くて周囲との兼ね合いにも読み所の多い作品でした。

甘利の扱いは可哀相でしたが、東海林とルコちゃんはバカップルがお似合いですね。二人が幸せにしていると、読者の私まで嬉しくなります♪

ではではすっかり遅くなりましたが、TBさせて下さいね!

ハスイさん、こんばんはー!

>「BL=二人が良ければそれで良し」の結末が多いのですが、周囲の人に支えられて幸せを得られる事って、人間関係構築の基本ですからね。そう言った面でも今作は、二人だけでは無くて周囲との兼ね合いにも読み所の多い作品でした。

ほんとにすごく周囲との関わりをきっちり描いたことで、東海林とルコちゃんの関係に厚みが増しました。
こういうところをうまく描ける作家さんは貴重だ~。

TBありがとうございましたー!

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あねこ

Author:あねこ
しばらくぶりにBLにハマりました。

■好物:年下攻、オヤジ受、ヘタレ攻、ツンデレ受、漢攻×漢受、襲い受、軍服、江戸~明治~大正
■BLダメツボ:ロリショタ受(攻めは大好き)、乙女受

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