FC2ブログ

邪道 無限抱擁(上・下)/川原つばさ

ファンタジーは人名と世界設定を覚えきれないのでニガテなはずのあねこです。
いや、でもこれはおもしろい!

BLでは貴重な真っ向勝負の本格ファンタジーです。
なぜか佐々木淳子を思い出した。なぜ!?
現在小説で9巻まで出ております。今回はその1~2巻を紹介。
感想は設定説明コミなので長いです。お覚悟!

邪道 無限抱擁(上・下)/川原つばさ/講談社X文庫
お気に入り指数 ★★★★★

【紹介文】
天界の頂点の任を負うティアランディア。光り輝く美貌の彼は、東西南北に散る四天王を配下におき、人間界を脅かす魔族に目を光らせている。南領の武将・アシュレイは、ともに机を並べて塾で学んだ幼なじみ。ティアに変わらぬ情愛を感じていたが、いつしか二人の気持ちはすれ違って…。


実は漫画から読み始めて怒濤のごとく原作小説までハマりこみました。
ファンタジーは上記の理由で苦手なはずですが、するする読めたのは、漫画でビジュアルが頭に入っていたからかもしれません。内容が濃いのは小説ですが、設定とディテールを頭に叩き込むには漫画のほうが向いているかも。
ちなみに小説と漫画は、共通の話もあれば、それぞれのオリジナルの話もあり、設定や時間軸に齟齬はないので両方読んだほうがよさげです。

まずもって世界設定がきっちり作られてて、それが面白い。
メインとなるのは、ティアランディア×アシュレイと、柢王×桂花。いわずともがな全員男(当たり前だ)の2カップル。

・世界は大きく三界(天界、人間界、魔界)に分かれ、天界は人間界を護っている。
・魔界に住む魔族は人間界で悪さをしたいが、天界の結界により直接行けないので通過地点である天界で暴れている。
・天界は東西南北4つの領に分かれておりそれぞれに王がいる。これが四天王。アシュレイは南領の第一王子。柢王は東領の第三王子。それぞれ元帥(武将将軍)の地位にある。
・ティアは四天王のさらに上に立つ守護主天。天界を統べる最高統治者。額に御印を持ち、癒しの力を持つ。
・アシュレイは天界人にはないはずの一本角がある。
・桂花は魔族。人間界にいるときに柢王に出会い、天界へ連れてこられ側近になった。
・ティア、アシュレイ、柢王は文殊塾という王家貴族が通う幼年学校からの幼なじみ。

ざっとこんな設定です。
邪道1~2巻である「無限抱擁」では、主に元服を境に、互いを愛しく思いながらもすれ違いによって疎遠になっていたティアランディアとアシュレイが思いを確かめ合うまでが描かれてます。

幼なじみとして育って来たはずのティアとアシュレイが、元服してそれぞれ守護主天と南領元帥といういわば社長と支店長みたいな役職関係になった時。ティアはある自分の秘密からアシュレイを遠ざけ、アシュレイは自分がティアと対等ではないと卑下した反動で意固地になり傷つき遠ざかる。
その均衡を破ったのは、ティアと同じ御印を持つ最上界(天界のさらに上)から来た男神アウスレーゼ。ティアとアシュレイのすれ違いながらも惹かれ合っている気持ちを察し、ちょっかいを出します。
その中でティアは己の体と力の秘密をさらに知らされ、アウスレーゼがアシュレイに手を出さぬよう、自分の身を楯としてアウスレーゼに差し出す。ティアはアウスレーゼ相手だと受なんですな~これがまた痛々しくて切なくて色っぽい。

漫画版では割愛されてましたが、アウスレーゼと交わる時にティアは過去の守護主天たちに意識を明け渡します。そのかわり、ティアは守護主天たちからいろいろな呪文を盗み取ることができる。この設定あるとなしとじゃアウスレーゼ様の印象違うよなあ。漫画版ではすっかり人で遊ぶのが大好きな淫乱で奔放な神だぞ~。

そしてビジュアルがないと、アシュレイにちょっとイラっときた。ちょっとね。
作中の視点は4人それぞれに入れ替わるので、ティアがアシュレイをとても大事にしていることも、アシュレイがティアを本当は好きなことも丸わかり。だが相思相愛なのにうまくいかないというとこが萌えだ。

こじれまくった挙げ句に、ティアはなりふりかまわずアシュレイに愛の告白をしようと決意。が、まさにその瞬間、重大事件が勃発。アシュレイは現地に飛んでってしまいます。どは~~~~焦らしプレイ!
アシュレイは魔族との闘いで瀕死の怪我を負い、ティアの元に運ばれる。どんな怪我や病気も治すと言われるティアをしても手遅れと諦めかけるが、アウスレーゼが「ある治療」なら救えると入れ知恵。お察しの通りエロいことだ。
漫画版のこのシーン、とても切なくて素晴らしいんですが、アシュレイは内蔵まで傷だらけなのにいいのかオイ、と思ったんだよね。小説ではそのへんがちゃんと微に入り細を穿ち描写されておりました。あ、でも漫画で、アシュレイを治療しようとするティアの鼓動がどんどん大きくなっていくという小説にはないくだりがすごい好き。

アシュレイが瀕死の怪我を負うあたり、小説だけにけっこうなスプラッタ度です。
そしてティアの治療という名のエロいことが、漫画では愛欲が勝るような印象を受けましたが、小説ではものすごく治療でした。こういう緻密な描写はさすが文字。

上下巻それぞれに短編がいくつか入ってまして、本編よりも軽めで甘々ですが、たまにすごく重要な設定がネタバレになっていて侮れません。
ちなみに今回の上下巻ではあまりいちゃつく間がなかった柢王×桂花は短編でいちゃついてて私は嬉しい。ティア×アシュレイも好きだが、柢王×桂花の関係性とかビジュアルとかエロいとことかが好きだー!というか桂花、好きだ!こういうツンデレに弱いのじゃ!

ここまで本格ファンタジーを見事にBLと融合させたものって読んだことなかったので、二重の意味で感嘆。無駄とかこじつけが感じられないだけでも凄いと思う。
そして漫画と小説がうまいぐあいにリンクしていて、絵に足りないものを文字で、文字で伝えきれないものを絵でフォローしてるので、これまた凄い。

さーて現在5巻を読書中。9巻まで出てるので折り返し地点。
展開がものすごいシリアスというか危機的状況を呈して来て、どうやらこの先の巻にはもっとどえらいショックが待ち受けているらしい……。
楽しみでもあり怖くもあり。

comments

佐々木淳子ですって?
姐子さん、私のSWを見事に押しましたね?(笑)

でも9巻てきいて尻込み(⌒~⌒;A

でもすっごい面白そう・・・
漫画の方かな、とりあえず ヾ(´▽`;;)ゝ エヘヘ

佐々木淳子ですと~
おいちゃんもファンタジー苦手だけど
佐々木淳子は神だからなあ
興味わきました、川原さんね(めもめも)

なぜ二人とも佐々木淳子に反応を!
いや、私もどうして佐々木淳子を連想したのかわからないのです。
なので、あまり当てにしないように~
でも読むに値する、BLであり、秀逸なファンタジーだよ!

>ばーどさん
しかも小説は9巻で終わってません。まだまだ続きます。
漫画だと一応全5巻。だが、漫画は単なる小説のコミカライズではないので、ハマると小説も読む羽目になりますよ~(体験談)

>とん平
とん平は、まず漫画を読んでみて、世界感と人間関係をざっくり把握してから小説に手をつけることをオススメする。絵柄が苦手かもしれんがのう~。
佐々木淳子だと思って読め!(そんな無茶な)

あねこさん こんばんは

うおぉぉぉ なつかし~~~
「邪道」ですか!
これ、むか~し嵌りまくってたんですよ~。
連載中にね、雑誌立ち読みしてたんですよね…
何しろ、ファンタジー大好き人間ですので(笑)
グラインダーズさんが凛々しくてファンでした。(←BLじゃなくて百合ですが)

ビブロスさんから倒産にともないお引っ越ししたとはちらっと聞いてましたが、
あの「蒼穹王国」のその後の続編もでてるんでしょうか?
それは…是非とも知りたいですね…今度探してみようかなあ…
ファンタジーって、世界観をとらえるまでがワケわかんないですが
いったん嵌ると底なしになる危険性がありますね~(笑)

>佐々木淳子?? 

……誰???

摩緒さんこんばんは~

川原作品初なので、「蒼穹王国」は知らないんですよ~。
ほんとファンタジーは世界観はまるとどっぷりです。

佐々木淳子さんは「ブレーメン5」「那由他」「ダークグリーン」などが代表作の、SFファンタジー漫画家さんです。昔どっぷりはまりました。
でもなぜ佐々木さんを連想したのか自分でもわからないので、似てるわけじゃないと思います。

comment form

管理者にだけ表示を許可する

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

-

管理人の承認後に表示されます

-

管理人の承認後に表示されます
プロフィール

あねこ

Author:あねこ
しばらくぶりにBLにハマりました。

■好物:年下攻、オヤジ受、ヘタレ攻、ツンデレ受、漢攻×漢受、襲い受、軍服、江戸~明治~大正
■BLダメツボ:ロリショタ受(攻めは大好き)、乙女受

★トンチキ企画参加してます!
20081121_630732.jpg

ただいま「素股」が登場するBLの情報を絶賛募集中!!!
◆随時更新の素股BLリストはこちら→

◆評価が★4~5作品まとめページはこちら→

コメント、ツッコミ、トラックバックはお気軽にどうぞ~!

*BL系サイトまたはブログであればリンクフリー
suejirou91★yahoo.co.jp(★→@)

最近の記事
カテゴリー(敬称略)
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
リンク
BL×B.L.People
★★★